愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『死刑囚の手記』免田栄

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冤罪事件の元死刑囚としてかなり有名な著者の手記です。

事件の様子や拘置所の様子や冤罪が晴れて釈放されるまでの経緯が、本人の心理などを含めて詳細に記述されています。

実に数十年の間、自分が何も悪いことをしていないのに汚名を着せられて殺される恐怖に晒されてきたのですよね。

生きていく上での様々な自由も剥奪された生活を強いられた著者。

それでも諦めずに出来る範囲で精一杯生きているように見えました。

『まなの本棚』芦田愛菜

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子役としてドラマで可愛らしい姿を見せていた著者。

そのイメージとはもはや違って、読書家で聡明な一人の女性の姿がそこにありました。

本書は自身の読んだ本の内容や感想を集めたものです。

どんな種類の本をチョイスするかから始まり、内容のまとめ方や、持った感想まで、それぞれ人により変わるはずです。

執筆当時はまだ学生ですが、とても成熟した部分があり、また若々しく好ましい部分もあり。

自分が読んだことのない本も紹介されていて、それにも興味をそそられました。

読書って、ほんとうに素晴らしいですよね。

『いきたくないのに出かけていく』角田光代

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作家である著者は、こちらからすると旅行が趣味のように見えます。

しかしそんな著者も、実は行きたくない、気が向かないとう気持ちはあるようです。

その点では、数多くの旅行記と一線を画していると言えそうです。

行きたくもないのに出かけるって、ほとんど旅行をしないものから見ると、苦行以外の何物でもないと思うのですが。

それでも楽しく読めるのは、著者の文才なのか、はたまた実は根っこのところでは出かけるのが好きで楽しいのか。

どっちなのでしょうね?

『正しい日本語どっち?500』

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的を射る、的を得る

正しいのはどっち?

 

すぐには答えられなかったり、長い時間迷ってしまったりする問題が、なんと500問も集められています。

わたしたちは日本人だから、せめて正しい日本語を話したいところですよね。

何もかもまずはそこから、のはずです。

けど、難しいです。

『日本人の知らない日本語 3』

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日本人学校の教師が、外国の生徒たちから受けた質問や面白い言動などをマンガにしたお話の第3巻です。

文化というか教育というか、そういう違いが人間形成に大きく影響するのだという事が、とてもよくわかります。

日本に来て日本語学校で学ぶからには、みんなとてつもなくやる気があるはず、なのですよね。

それでもトンチンカンな問答や言動に、笑いが溢れてしまいます。

当人たちは真面目にやっているから面白いのでしょうけどね。

『マンガでわかるオペラの見かた』

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オペラを見に行きたいのですが、尋常じゃないくらい敷居が高いですよね。

調べたらやっている日時やチケット料はわかるのでしょうけど、それすら敷居が…。

そんな情け無いわたしのような者に丁度良いのが、本書です。

数多くの有名な、有名であろうオペラのあらすじを、マンガ形式で紹介してくれています。

これだけでも、かなり面白いです。

本物はさらに舞台や音や照明が加わるのですよね。

行ってみたくはなりました。

まだ敷居の高さは変わらないのですけど…。