定番すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。 (トーチコミックス)
- 作者: ドリヤス工場
- 出版社/メーカー: リイド社
- 発売日: 2016/07/29
- メディア: Kindle版
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有名な文学作品を短い漫画にまとめてくれた本です。
他に必修すぎる文学作品、など全部で3冊出ています。
タイトルや作者は知っていても、なかなか読めない方はやはりありますよね。
これらをマンガで読むのは良いのですが、それもなかなか時間がかかってしまう。
そこでこれらの3冊の本は、漫画の上に10ページ位の短さでまとめてくれています。
とても読みやすいです。
この本に収録されているのは、夏目漱石の坊ちゃん、芥川龍之介の地獄変、小林多喜二の蟹工船、ウィーダのフランダースの犬、マザーグース、吉田兼好の徒然草、太宰治の斜陽、梶井基次郎の桜の樹の下には、島崎藤村の破戒、江戸川乱歩の人間椅子、アンデルセンの人魚姫、宮沢賢治の銀河鉄道の夜などです。
読んだことのないお話は、もちろん純粋に楽しめます。
しかし、読んだことのあるお話もそれはそれで楽しいです。画風は、水木しげるのゲゲゲの鬼太郎に似ています。
それがとてもマッチしている作品もあれば、自分が思い描いていた世界観と少し違う場合もあります。
これは小説を読んで、次に映画化されたものを見たときに似ています。
とても思い入れのある主人公を、あまり好きではない俳優さんが演じた時に感じる、あの違和感。
しかし、監督の目からは原作はそういう風に映っているんですよね。
私は学生の頃、国語のテストで問題に出てきた、夏目漱石のこころ、宮沢賢治のオツベルと象などの物語の先が気になって、探し求めて全部読んだ記憶があります。
これら3冊の本も、原作を読んだことのない人が原作を読むことの取っ掛かりになることが予想されます。
帯や目次を見て、読んでみたかったけど読めていない本がある人には、とても良いのではないでしょうか。