愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『こんなに面白かった!ニッポンの伝統芸能』齋藤孝

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世界に例を見ない渋い芸能

幽玄:香のようなもの

 

様式美にぴったりと収まっている面白さ

謡:声を出すこと

仕舞:動作

 

この世のものではなく夢を見ているような感覚に陥る

 

夢幻能:主人公(シテ)が現実の人間ではなく霊

 

観客も現在から夢幻へ魂を持っていかれる

 

能は動きを抑制、凝縮している

 

腰と肚の一点に力を込めて上下動せず、すり足で動く

 

能の「構」や足の「運び」は武道に近い

 

緊張に満ちた空間

 

時間の流れもわからなくなる

→死に向き合う時間

 

「差し込み」
数歩前進+右手を次第に前面に出す+左手を少し前面に出す

全方向に発しているエネルギーを手の先1点に絞る


「ヒラキ」
左、右、左と三歩下がる+両手を広げる

演者は「歩く瞑想」しているようなもの

→存在の芸術

 

沈黙ベースで精神的に満たされる

 

まず初心者は「緊張感のある沈黙」を味わう

 

自分の体にまで力が及ぶ気がした演者はすごい

 

目に見えない力に敏感になるのが楽しむコツ

 

すり足をやってみよう