愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『私の大阪八景』田辺聖子

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戦時中は大阪にもあったのですよね、当たり前ですけど。

実際に経験していない世代にはわかりませんが、とても暗い時代だったと想像していました。

大本営の発表で戦勝ムードの時は、ある種の明るさはあったのでしょうけど。

それでもやはり、徴兵や死と背中合わせの日常であれば、底抜けの明るさは無いような。

しかし大阪だからなのか、それとも性格なのか、爽快な明るさが本書にはあります。

今とは違うけど、その中でも人は懸命に生きていた。

暗くなっても仕方がない。

そんな風に思わされました。

楽しいから、人は生きていけるのかも知れませんね。