愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『人たらしの流儀』佐藤優

 

人たらしの流儀 (PHP文庫)

人たらしの流儀 (PHP文庫)

 

 

一流の外交官として大活躍をしていた著者が、人たらしについて書いた著書です。

 

人に好かれる方法だけではありません。

必要な情報を得る方法。

嘘をつかずに相手を出し抜く方法。

対話で優位に立つ方法。

 

などなど、対人関係で得をするための方法が、たくさん紹介されています。

どんな立場の人でも、人を相手にする場面はあるはずです。

本書はそんな時のために、良い効果があるかも知れません。

『生き物の死にざま』稲垣栄洋

 

生き物の死にざま

生き物の死にざま

 

 

著者は生物学者です。

専門分野である、生き物の死にざまについて書いています。

専門書のような硬いものではないのですが、内容は、想像のかなり上を行っています。

読み易く柔らかく書いてくれていれば、生物学者としても先生としても素晴らしいですね、となりそうです。

しかし本書はそれだけではありません。

文学的要素が、ふんだんに使われているのです。

生命のはかなさ、身を犠牲にして我が子の世代へ命を繋ぐ母の尊さ、子孫を残すためだけに存在するような雄の切なさなどが、これでもかと描かれています。

『生き物の死にざま』というテーマも、確信的な気がします。

一読の価値ありです。

 

『続実録!刑務所のヒミツ』安土茂

 

続 実録!刑務所のヒミツ―破獄11回「脱獄王」の全貌 (二見文庫―二見WAi WAi文庫)

続 実録!刑務所のヒミツ―破獄11回「脱獄王」の全貌 (二見文庫―二見WAi WAi文庫)

 

 

殺人を犯して15年間刑務所に服役していた著者による、脱獄王の著書です。

実話なので、ルポルタージュになるのでしょうか。

また、服役していた本人ならではの、リアルな刑務所の内部かが、詳らかに記載されています。

脱獄王の物語と刑務所事情の二本立て、のような本です。

今は法律が変わって、刑務所内部はもう少し待遇が、良くなっているはずです。

自身は刑務所に入る予定はありませんが、とても興味深い内容でした。

 

 

元受刑者が明かす実録!刑務所のヒミツ (二見文庫―二見WAi WAi文庫)

元受刑者が明かす実録!刑務所のヒミツ (二見文庫―二見WAi WAi文庫)

 

 

 

実録!女子刑務所のヒミツ―出所したばかりの元女囚が明かす!

実録!女子刑務所のヒミツ―出所したばかりの元女囚が明かす!

 

 

 

『地下の鳩』西加奈子

 

地下の鳩 (文春文庫)

地下の鳩 (文春文庫)

 

 

『あおい』、『さくら』、『通天閣』、『ふくわらい』、『サラバ!』などを書いた、西加奈子の著書です。

 

大阪にある繁華街ミナミのキャバレーで、呼び込みとして働く、40過ぎの男。

若い頃ある程度女性から好かれた事で持った自意識を、未だに引きずっている。

あるとき、素人くささの残るスナックのチーママと出会い、惹かれてしまう。

そして、自意識と葛藤しながらも、女を手に入れるための行動を開始していく。

 

表題作ともう1話、『タイムカプセル』が、収録されています。

こちらは、『地下の鳩』のスピンオフのような作品で、オカマバーのマスターであるミミィが主人公です。

 

どちらも心理描写がくっきりしていて、感情が手に取るようにわかり、心が苦しくなります。

現実として、すぐそこにいるような人物たちで、何か手助けをしてあげたくなってしまいました。

 

 

サラバ! (上) (小学館文庫)

サラバ! (上) (小学館文庫)

 

 

 

サラバ! (中) (小学館文庫)

サラバ! (中) (小学館文庫)

 

 

 

サラバ! (下) (小学館文庫)

サラバ! (下) (小学館文庫)

 

 

 

 

『鮫肌男と桃尻女』望月峰太郎

 

鮫肌男と桃尻女 (ミスターマガジンDX)

鮫肌男と桃尻女 (ミスターマガジンDX)

 

 

浅野忠信主演で映画化された漫画です。

作者は望月峰太郎。

 

ヤクザの組織に所属していた鮫肌黒男が、組の金を持ったまま、逃走します。

組をあげて追いかけますが、人喰い鮫、という異名を持つ鮫肌を、なかなか捕まえる事が出来ません。

逃走中に、鮫肌は桃尻トシ子と出会います。

地味で冴えない生活をしていた桃尻ですが、鮫肌は桃尻の素質を見抜き、お互いに惹かれます。

 

それぞれキャラが個性的で、楽しく読めます。

表紙の裏も凝っていて、トータルで雰囲気のある作品になっています。

 

鮫肌男と桃尻女 [DVD]

鮫肌男と桃尻女 [DVD]

 

 

 

 

『54字の物語 史』氏田雄介 西村創 

 

超短編小説で学ぶ日本の歴史 54字の物語 史

超短編小説で学ぶ日本の歴史 54字の物語 史

 

 

54字という少ない文字で書かれた短編集です。

シリーズで出ていて、今のところどれも楽しく読んでいます。

今回はテーマが決まっていて、歴史に関係するお話です。

歴史の知識があれば笑えるという、軽い一般常識が必要なネタが多いです。

しかし、ちゃんと解説もついているので、安心です。

小学生の娘も読んでいました。

どこまで分かっているのか分かりませんが、面白いと言っていました。

 

意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 54字の物語

意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 54字の物語

 

 

意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 ゾク編 54字の物語 怪(かい)

意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 ゾク編 54字の物語 怪(かい)

 

 

 

みんなでつくる 意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 54字の物語 参

みんなでつくる 意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 54字の物語 参

 

 

 

『年収の伸びしろは休日の過ごし方で決まる』池本克之

 

 

年収を上げる、ということを具体的な方法で実行するのは、とても難しいのではないでしょうか?

給与が高い職場に転職する、くらいしか思いつきません。

そこで、具体的ですが間接的な方法で、年収を上げる方法を紹介してくれています。

 

実際に年収が上がるかはわかりませんが、休日を大切に有意義に過ごす大切さが分かりました。

本書に従うと、楽しく過ごせそうな気がします。