愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『知識ゼロからの妖怪入門』小松和彦 柴田ゆう

 

知識ゼロからの妖怪入門

知識ゼロからの妖怪入門

 
知識ゼロからの妖怪入門 (幻冬舎単行本)
 

 

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正に妖怪の初心者に向けた入門書です。

様々な妖怪を解説してくれていますが、奇をてらった妖怪は出て来ません。

どれも一度は聞いた事のある妖怪で、安心してページをめくって行けます。

イラスト付きですが、過度におどろおどろしく書いたりしておらず、好感が持てます。

私が小学生の頃に購入した妖怪図鑑は、絵がリアル過ぎてその夜に悪夢を見ました。そして、ただの水溜りを、小豆洗いが小豆を洗った跡だと言い張るという、醜態を晒しました。

やはり自身の程度に合った書籍を選ぶのは大事だと言えるでしょう。

 

最初に出て来る妖怪は、ぬらりひょんです。

百鬼夜行に出て来る妖怪の総大将。

登場が早過ぎるという見方もあるかも知れませんが、ぜひとも知っておいて欲しい妖怪だという、著者の気持ちが垣間見えます。

ふた口女、垢なめ、一反もめんと、メジャーで押さえておきたい妖怪が並びます。

小豆洗いの小豆を洗う音が、しょきしょき、だったり、海坊主の大きさが30メートルだったりと、そうだったっけ?と再発見する様な事も書かれています。

また、後の方でコロポックルなども出てきて、微笑ましいです。

 

ウチの小学生の娘は、妖怪のたぐいをかなり恐れています。

そんな妖怪初心者でも、過度に怖がらずに読みやすい書籍ではないでしょうか。

そして妖怪を好きになってくれれば、言う事無しです。