愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『ネットカフェ難民 ドキュメント最底辺生活』川崎昌平 幻冬社新書

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正規雇用が増えています。

最低賃金が上がっているので、今後さらに雇用が減る可能性があります。

そこで、さらに増えると予想されるのがニートです。

 

物語は、主人公がニートをしている場面から始まります。

たまに、とある社長の娘さんに絵を教える、というバイトをしています。

何でそんなバイトを?と思って著者の略歴を見たら、東京芸術大学大学院出身でした。

納得です。

ある日エレベーターに乗り合わせた女性が、ほとんど体を洗っていないであろう臭いを発していた。

そこから唐突にニートを卒業して、ネットカフェで暮らすことを思いつく。

 

ネットカフェに寝泊まりして、日雇いの労働をします。

生活するには、お金が必要です。

時間は延々とあるので、逆にどうやって時間を潰そうかということを、かなり考えます。

 

カフェごとのシートの違いによる寝心地や寝方の違い。

置いてある食べ物や飲み物の違い。

パンツをいかに長く履くか、また、同じパンツを長く履いていたらどうなるか?

風呂に長く入らないとどうなるか?

皮膚の上に垢で出来た皮膚のような物が出来て、これが以外に良かったり。

性欲はどうするか?

 

幸いなことに、私は現時点でこのような生活とは無縁です。

しかし、いつ仕事などの一切を失っても、おかしくはありません。

もしもの備えに、全くの興味本位で良いので、読んでおくと良いかも知れません。