本書では、近代の絵画、すなわちルネサンスよりも後の絵画を、解説しています。
著者は山田五郎。
博識なのは存じていましたが、仕事柄、絵画が専門なのですね。
本書の経歴で初めて知りました。
近代絵画で大きく以前と変わったのは、宗教画では無いものがたくさん出てきたことです。
また、写真の登場による変化もあります。
それ以前のように写実的な絵画には、そこまでの価値が無くなってしまいました。
そこで、空想上の絵画であったり、実際には無いものを描いたりする手法が出てきます。
最終的には、絵画の枠を超えて、作品を発表する芸術家も現れました。
その過程で、ヘタウマな画家がいたり、不思議な絵画が発表されたりしたようです。
なぜ、そのように描いているか?を理解すると、難解な絵画を見ても何かを感じとれる気がしました。
これから美術館に行くのが楽しみになりました。