愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『世界史を大きく動かした植物』稲垣栄洋

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小麦で種子が落ちない変異株を人類は発見した

食料になる、増やしてそれを確保できる

これが農業の始まり

 

農業は安定して食料を得られるが重労働である

 

保存できる種子から(富)と言う概念が生まれた

 

富を求めるために農業に縛られるようになってしまった

 

南の島など食物が豊富なところは農業をする必要がなかった

そのためあまり農業が発達していない
富を求める意識が薄い

 

米:種子の100倍以上の収穫量、炭水化物、タンパク、ミネラル、ビタミンがある
唯一足りないリジンを大豆から摂ればよい
→ご飯+味噌汁=パーフェクト!

小麦:種子の20倍の収穫量、タンパク質が足りない

食べ物には価値がある、お金自体には何の価値もない

 

胡椒:美味しく肉を保存できるようにした

それまでは乾燥または塩漬けするしかなかった

 

中南米スペイン語、ブラジルだけポルトガル語

 

カフェイン:コーヒー、紅茶、ココアに含まれる

神経興奮作用があり依存性がある

 

元来人の味覚には「辛味」はなく実は「痛み」

体は早く消化・分解しようとする
エンドルフィンを分泌 →これが快感になる

 

じゃがいもはビタミンC豊富で壊血病防いだ

 

大豆はタンパク、脂質を豊富に含む

 

とうもろこしが世界最多の農作物

家畜の餌、油、菓子、飲料になっている

→人体の半分はとうもろこしでできていると言う説がある

糊、ダンボール等にも使われている

植物学者の著者ならではの著書です。
突き詰めると、様々なことがわかるという好例ではないでしょうか。
興味深い事実がたくさん出てきました。