愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『ブッダの瞑想法』地橋秀雄

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瞬間的に1つの対象に集中した方が記憶力がアップする

 

鍵を開ける時

見た→鍵を鍵穴に入れた→回した→抜いた→手を縮めた→手を戻した

 

カラスが鳴いてそれを見る時

音→イメージ(妄想) →見た→ (カラスだ)と思った

 

知覚対象は6つ

見た、聞いた、嗅いだ、味わった、感じた、思った

これらを無意識に取捨選択している

 

受は3つ
楽受、苦受、中間

正しくきれいに生活することが準備になる

 

見た、聞いた、嗅いだ、サティー(気づき)を入れて、その後心が不快に反応するの止める

 

怒りを容認しない

 

「怒り」の対抗の「慈悲」の心を成長させる

 

同じ妄想がしつこい場合、さらに詳細にそれを見ていく

 

すべての出来事は認知対象に過ぎない

→ 苦のない人生

 

動物には概念を作り総称する能力が無い

 

欲望は楽しみ少なく、苦多く、悩み多く、まがまがしい

 

悟り: 全ての煩悩が根絶やしになり、束縛と渇愛から完全に解脱した状態

 

渇愛は妄想から生まれる

→止めれば消える

 

生命原理は「あほ、怒り、利己」

→必ず苦しむ

それがこの世界の構造

 

心をきれいに

事実をありのままに見る

事実と妄想をしっかり区別する

 

妄想も「法」として現実に設置している

 

想:個人差あり、ここが事実と妄想の分かれ目

 

犬を見たではなく「見た」→「(犬だ)と思った」


「正知」日常生活の全てにサティを入れる

 

基本瞑想の実践

90%は実感、10%はラベリング

まずは実感を大事にする

「離れた」「ついた」

過去形、1回だけ、できればゆっくり

 

「音」「妄想」「思考モード」

これらは必ずラベリングする

中心対象の感覚がしっかりしていればこれは無視して良い

直後に中心対象に戻す

立ち止まる

「ふらついた」

さらにゆっくり「回った」「立っている」

 

「眠気」→消えない→「ぼーっとしている」「ぬくもり」→消えない→「イライラ」「眠気の嫌悪」「思考(眠気消えろ)」心を見る

「イライラ」→消える

「嫉妬」→消える

「嫌悪」→消える

正確にサティが入るとこれらはすぐに消える

「痛み」「(私が痛い)と思考」

自分の心はどうしようもない不善心だと気づく

1、幸せ→慈しみ = 他者への愛 ➖ エゴ
2、憐れみ いつでも誰にでも手を差し伸べる
3、喜   嫉妬を消し、他者の幸せを願う
4、捨   自我やエゴを脱落させる

 

 

瞑想という言葉がありますが、実は様々な方法があります。

そして一般にはそのことや本来の意味は知られてはいません。

本書は原初仏教の瞑想法を紹介しています。

生と死を、幸せを考えたときに、ここに行き着くように思います。

それでもメジャーな考え方では無いのが、とても残念です。