愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『本当に大事なものを護りたい人が知っておくべきこと 間接護身入門』葛西眞彦

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護身術の方法を実戦的に書いているのが、本書です。

著者は元刑事で現在台湾在住の間接護身アドバイザーです。

 

本書の護身術が、他の多くの護身術と方法を隔しているのは、間接護身術という点です。

まずは、危険な状況になる前に回避する、ということを目指します。

この核は聴勁です。

これは、相手の意図を五感で察知する方法です。何故これが大事かと言うと、相手から不意打ちを喰らわないためであったり、殺意を持っているか脅しだけなのかなどにより対処を変えたりするためです。

 

相手が殺意を持っている場合、かなり大変です。もし、こちらが格闘技の技術があったとしても、本気で殺しにくる相手は様々な事をしてくるためです。

また、撃退できたとしても絞め技で相手を殺してしまうこともあり得ます。

この場合、現行法では正当防衛は認められず、懲役を喰らう可能性が高いです。

さらに、民事で賠償請求までされ兼ねません。

 

ケースによりますが、逃げると言うのも大事な選択肢です。

その体力をつけておくこと、革靴でどれくらい走れるか把握しておくことなど、日頃から準備しておきましょう。

 

まずは自分の命が大事だと言う事が、とても良くわかりました。

非常の際に正しい選択を出来るように、ある程度の心構えをしておくと、より良いのかも知れません。

 

本書で比較的遭遇する可能性が高いケースは、以下かも知れません。

悪質なクレーマーは、土下座を要求してくるケースが多いです。

しかし土下座の強要は、それ自体が犯罪です。

土下座をした後に(出来れば記録をとっておいて)、その事を相手に告げると良いです。

 

出来ればこのようなケースに巻き込まれずに、生活したいです。

しかし、理不尽なことが世の中にはあります。

事前に備えておくために、読んでおくことをオススメします。

『知識ゼロからのボウリング入門』山本幸治

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ボウリングは割と身近なスポーツですが、なかなか練習の機会もなく、上達しにくい気がします。

そこで、手っ取り早くスコアを上げる方法を書いてくれているのが、この本です。

 

まずは五つの秘訣です。

1、湿ったタオルで右足のシューズの裏を拭く

2、レーン上の印を見て狙いをつける

3、両手でボールを持ち握力温存

4、腕力ではなく、重力でスイング

5、真ん中のピンではなく、その両脇を狙う

 

他にも色々あります。

中指と薬指からボールの穴に入れる。

親指を入れて回転させたときに、一番太い部分が少し触れるサイズのボールを選ぶ。

ボールを体に出来るだけ近づけて構える。

四歩投げるのが基本です。

右足から、チャン、チャ、チャ、チャーンというリズムです。

一歩目で、ボールを前に出しましょう。

フィニッシュ姿勢が大事です。ボールがピンに当たるまで、目を離さないようにしましょう。

 

ほかに、家で出来る練習法なども書いてくれています。

遊びでボウリングをするときにちょっと良いスコアを出したい、という場合に丁度良い本かも知れません。

実戦するのが楽しみみなりました。

『100分de名著名作セレクション』

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NHKの番組を書籍化したものです。

名著を25分×4回の計100分で読み解いていく番組です。

 

『愛するということ』エーリッヒ・フロム

アンネの日記アンネ・フランク

『こころ』夏目漱石

『斜陽』太宰治

荘子

歎異抄

罪と罰ドストエフスキー

『般若心経』

などなど。

 

目次を見るだけでも面白いです。

あらすじや、一部分の抜粋が出てきます。

これを読んで、興味を持った本を読む、というのはアリかも知れません。

また、読んだことのある本を、番組の解説者が読み解いているのを見るのも、また違った楽しみとなりそうです。

『怒らない禅の作法』升野俊明

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怒らないって、良いですよね。

腹が立たないで済むと、辛くなくて理性的に生活できそうです。

そのための方法を本書は紹介してくれています。

 

まずは心構えからです。

すぐに怒ってしまう人は、ピンと張り詰めたゴムのような心の状態です。

心に余裕を持ちましょう。

そのためには、生活にゆとりを持つと良いです。

 

次は習慣です。

怒りが湧いてきても、放っておきましょう。

ただ、やるべきことに集中するのです。

人に嫌なことを言われた時も、受け流すようにします。

それでも頭に来ることはあります。

その時は、おなかで呼吸をして間を置くように心がけましょう。

これが、具体的なとても有効な秘策です。

 

後半のページでは、Q&Aの様々なケースで怒りを極力持たずに過ごす方法が、紹介されています。

怒らない、というのはクールでいるということになります。

そういう人が多ければ、世の中はもっと良くなる気がします。

『世界最強 記憶術場所法』平田直也

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記憶力を争うという競技があります。

ランダムに出てくる単語を記憶したり、全くの著名人では無い人の顔写真と名前を覚えたり、というものです。

この作品の著者は、この競技を始めてわずか数年で優勝したという経歴を持ちます。

 

数十もの単語の単語を覚えるには、やはりそれなりの方法があります。

まずは、ストーリー法です。

ランドセル、教授、おでん、サッカーを覚えてみましょう。

ランドセルが置いてあります。

それを教授が背負います。

ランドセルを開けると、中におでんが入っています。

教授はそれを食べながら、サッカー観戦をします。

このように、何も関係ない単語同士ですが、ストーリーを作ってしまうという方法です。

桃太郎や浦島太郎のストーリーをみんなが覚えているのと、同じです。

 

次はプレイス法です。

これは、準備が必要な方法です。

自分の中でプレイスを作ります。

門、庭、玄関、リビング、ダイニングのような感じです。

ここに覚えたい物を置いていきます。

門にランドセルがかけてあり、庭に教授がいて、玄関を開けたらどどんとおでんが置いてあり、リビングではサッカーの試合が繰り広げられています。

 

それぞれのコツは、突拍子もない想像をして、つよく印象づけることです。

リビングでサッカー、蛇口から魚が大量に出る、などです。

 

応用で英単語を覚えることも可能です。

何事もやり方により、素晴らしい成果を得られるということのようです。

『いいとこ取り!熟年交際のススメ』西原理恵子

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西原理恵子さんが著者です。

高須クリニックの、高須克弥院長と交際を始めて、それをもとに書いています。

 

もともとは高須院長が、著者に興味を持っていたそうです。

FAXなどのやり取りが長らく続いてから、付き合い始めました。

お互いにある程度の年齢になった子どもが居ます。とは言っても不倫では無いので、後ろ暗いところはありません。

 

普段の作品は、著者の豪快な人間性が面白いのですが、本作では高須院長がその上を行っているように描かれています。

著者に合うのは、こういう人なのかも知れません。

 

お互いに独身であれば、熟年で交際するのはとても楽しいこと、と思わせてくれます。

変わった恋愛本として読んだら、一番楽しめそうな気がします。

『世界昔ばなし アジア・アフリカ・アメリカ』

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世界各国にある昔ばなしを集めた物語集です。

 

猪八戒という豚の化け物を退治する話。

三姉妹とお母さんが、キツネに順番に食べられて行く、身の毛がよだつような話。

アフリカ版ウサギとカメの追いかけっこ。

マテ茶の起源。

月を飲み込む、首だけになった巨人。

マンゴーをネズミが齧ってしまったので、体が半分で生まれた王子の、半分小僧。

 

昔ばなしは、お国柄や地域ならではの話も多いようです。

そして、物凄い設定だったりナンセンスだったりと、割と何でもありな部分があります。

 

楽しんでよし。

教訓を得てもよし。

その地域に思いを馳せてもよし。

色々な楽しみ方のある作品です。