愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『100文字SF』北野勇作

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SFとは、空想の世界を描いた作品のことです。

だからその作品毎に、異なる世界が表現されることになります。

本書は、そんなSFをなんと100文字で完結させてしまうという、大胆な短編集です。

 

十七文字とか三十一文字とか、日本人は短い文学が得意だと言われています。

本書の著者も、そんな系譜に連なると言えるのではないでしょうか。

『理想的本棚』

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読書家の本棚って、どうなっているのでしょうね?

本書は、他者へ本を紹介することを仕事にしている著者による本です。

人それぞれ違うので、これがベスト!と誰にでも言えるものではないのでしょう。

そこに色々考えて良さそうな本を紹介するって、本当に凄いことだと思います。

『死体が教えてくれたこと』上野正彦

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監察医、という言葉は今でこそ知られるようになりましたが、著者が働き始めた頃は、ほとんど知られていなかったそうです。

それを世間に知らしめたのが、著者の功績の一つでもあるのでしょうけど。

診る、という意味では、生きていても亡くなっていても、大きな変わりはないのですね。

患者さんが主訴を述べない、という違いはありますが。

さらには一度しか診察出来ないということで、見落としは許されない、なかなか過酷な診療科とも言えそうです。

事件性があるかどうか?

これを診断するのは、本当に重大なことだと思います。

他の診療科とは目的などがかなり違いますが、大切な医療だということは、やはり同じなのでしょうね。

『詰将棋1.3.5手詰』羽生善治

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以前、羽生善治氏の、一手詰将棋を読んだことがあります。

一手だから流石に簡単だろうと思いましたが、なかなかどうして頭を使ったことを覚えています。

本書もやはりそうでした。

さらには三手詰、五手詰まで。

難しいけど、面白いです。

手が増えるにつれて、可能性が広がるのですよね。

さらに進んだところの延長線上に、普通の対局があるのですよね?

なんだか、感心してしまいます。

『死ぬまでに一度は訪ねたい東京の文学館』

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文学館。

美術館や博物館は度々目にしますが、文学館はあまり多くないように感じます。

しかし。

実際は自分が知らないだけで、たくさんあるのですね。

そういえば、ここでも紹介されていた、武者小路実篤文学館には、私も以前行ったことがありました。

作家名で見ると、行って見たい文学館ばかりです。

聖地巡礼と言うのでしょうか。

訪ねてみると、きっと良い時間が過ごせるはずです。