愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『世界を愛で満たすために ヨハネパウロ2世100の言葉』星野泰昭 訳

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 1978年にカロル・ヴォイティワが、教皇に選ばれました。

16世紀以来イタリア人以外の者としては初めてのことです。

そして教皇ヨハネパウロ2世として多くの人々から非常な尊敬を勝ち得ることができました。

本書はその言葉を記したものです。

 

愛するとは、人間にふさわしい唯一の生き方です。

 

より多く所有することではなく、より深く存在することが大切なのです。

 

誠実に、そして忍耐強く、対話を続ける覚悟なしには、平和は存在することができません。

 

愛の経験を持つ人は、自由の経験を持つ人でもあります。

 

神は常に苦しむものの側におられます。

 

死にゆく人は、錠剤をもらって、その後1人にしておかれることを望むのではありません。

彼は希望と、近くにいてくれる人と、誰かが手を握ってくれることを望むのです。

 

真に愛することができるためには、人は多くのことから、とりわけ自分自身から解放されなければなりません。

真に愛するとは、見返りなしに与えることであり、最後まで愛し通すことなのです。

 

最後のほうに、ユダヤ教徒に対しての言葉。

イスラム共同体に向けての言葉。

仏教の人たちに向けての言葉。

ヒンズー教の人たちに向けての言葉。

そして、初宗教観の対話の重要性について述べられています。

 

それぞれの言葉によっては、キリスト教を知らなければ理解できないものが多くあります。

また、各宗教に対しての言葉は、それぞれの宗教を知らなければ理解できません。

それでも、人に対して、また命に対しての真摯な言葉は、多くの人のためになるのではないでしょうか。