1978年にカロル・ヴォイティワが、教皇に選ばれました。
16世紀以来イタリア人以外の者としては初めてのことです。
そして教皇ヨハネパウロ2世として多くの人々から非常な尊敬を勝ち得ることができました。
本書はその言葉を記したものです。
愛するとは、人間にふさわしい唯一の生き方です。
より多く所有することではなく、より深く存在することが大切なのです。
誠実に、そして忍耐強く、対話を続ける覚悟なしには、平和は存在することができません。
愛の経験を持つ人は、自由の経験を持つ人でもあります。
神は常に苦しむものの側におられます。
死にゆく人は、錠剤をもらって、その後1人にしておかれることを望むのではありません。
彼は希望と、近くにいてくれる人と、誰かが手を握ってくれることを望むのです。
真に愛することができるためには、人は多くのことから、とりわけ自分自身から解放されなければなりません。
真に愛するとは、見返りなしに与えることであり、最後まで愛し通すことなのです。
最後のほうに、ユダヤ教徒に対しての言葉。
イスラム共同体に向けての言葉。
仏教の人たちに向けての言葉。
ヒンズー教の人たちに向けての言葉。
そして、初宗教観の対話の重要性について述べられています。
それぞれの言葉によっては、キリスト教を知らなければ理解できないものが多くあります。
また、各宗教に対しての言葉は、それぞれの宗教を知らなければ理解できません。
それでも、人に対して、また命に対しての真摯な言葉は、多くの人のためになるのではないでしょうか。