愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『最終講義分裂病と人類 治療文化論 昭和を送る戦争と平和 ある観察』中井久夫 斉藤環

常に患者やマイノリティ側に立つという倫理観

 

知識欲が権力欲に転じないように気をつける

 

一般の診断に治療基準からこぼれ落ちる、個人症候群、という考え方

 

オープンダイアローグ:患者に精神疾患の症状が現れた時、家族、患者、医療従事者が一度に集まり対話していく治療法

 

治療が上手く行かなかったとき、これでダメなのがわかったという前進はある

 

身体診察は患者との関係を良くする

医師としてのマナー

 

統合失調症:ざわざわ感、筒抜け感、あべこべ感

脳や遺伝子に異常はない

 

今の私には分からないが、もしあなたの立場なら辛いだろうと思う

 

治せなくても、看護は必ず出来る

 

全ての疾患はケアできる

 

分裂病親和者:わずかな兆しを察知する能力をもつ

 

狩猟から農耕への変化

時間の捉え方を変え、権力や宗教をうみ、脅迫的な世界を作った

 

さらに工業化に至ると、戦争や階級が生じた

 

鬱病病前性格:執着しやすい、真面目、勤勉

 

患者が「自分で頑張った」と自覚すれば、再発を防ぎやすい

 

世間体を気にする→大人恐怖

 

言葉が通じないときは、独り言が精神衛生上よい

 

精神医学はマネージメントの難しい病気

治療反応を評価しつつ診断と治療をすすめる

 

精神医学では、文化ごとに診断と治療が異なるべき

 

戦争を知るものが引退したり亡くなったとき、次の戦争が始まる

 

日本では無名の人たちが偉い

勤勉と工夫で日本を支えている

 

昭和天皇は、リラックスを自分に許さなかった

罪悪感、責任感のあらわれ

 

アジアの国を犠牲にして、日本国民が飢えから逃れた時期があった

 

戦争は自己収束しない

 

戦争はいかに終結し、平和を作るかが大事