ちょっと可愛らしい女の子が主人公の小説。
女の子といっても大学生で、作中で卒業して会社に勤め、小説家になるために退職して行きます。
たまがわの土手でパンを食べているシオちゃん。
その姿を見て、紙川さんはシオちゃんを意識するようになります。
やがて付き合うようになり、同棲を始めます。
この物語は、二人の男女が大学生から社会人になり、さらに成長して高みを目指していくお話です。
力強くもあり、とても穏やかでもあり、しっかりとした時間が流れて行きます。
シオちゃんが読む本や美術館で見る絵画も、程良く作品の世界を形作っています。
本書を読んで、小説を書きたくなりました。