愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『外国人ヒットマン』市橋文哉

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近年日本では、明らかな強盗目的でもなく怨恨でもなく、動機のはっきりしない殺人事件が散見されています。

八王子スーパー事件。

世田谷一家惨殺事件。

ライブドア懐刀怪死事件。

餃子の王将社長射殺事件。

それらがもし、動機を持った主犯とカネで雇われた実行犯による、犯罪だとしたら…。

 

香港や中国や台湾には、殺人を仕事とするプロのヒットマンがいます。

それも、組織的な犯罪者集団です。

この人たちに殺人を依頼すると、ターゲットの状況や殺害方法により上下しますが、数百万円で引き受けてくれます。

見張り役、護送役、実行役など、まさにプロの配置で臨みます。

殺害が済んだら、その足で実行役は国外へ逃亡します。場合によってはまだ犯行が発覚すらしていない間に、です。

 

読んでいくにつれて、これでは犯人が見つからないはずだ、と思い至りました。

どこまでが完全な事実かは分かりませんが、なんとも恐ろしい話です。