愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『自分の中に毒を持て』岡本太郎

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芸術家の岡本太郎による著書です。

大阪万博の際、太陽の塔で一躍有名になり、そこで知った人は多いのではないでしょうか。

また、芸術は爆発だ、という名言でも有名です。

 

著者は、子どもを子ども扱いしない両親のもとで育っていきます。

対等に話し、大人と同じような言葉を使い、時には親戚から笑われます。

のみならず、母親からは感情をストレートにぶつけられます。

これらが、早い時期から精神的に成熟した大人になる、さらには男性になる英才教育だったようにも見えます。

 

留学したのはフランスのパリです。

キャフェに一日中入り浸り、芸術家や哲学者たちと、様々な議論をします。この中には著者以外にも、後に著名になる人たちが、数多くいました。

また、様々な恋愛も経験します。

 

自分に会って、自分を殺せ。

 

自分はチッポケで非力でどうにもならない存在だ。でもこの小さな一匹の蟻が胸から血を流して倒れるとき、自分と一緒に世界が滅びる。

 

出る釘になれ。

 

成功は失敗のもと。

 

どの言葉も力があり、奥行きがあり、そして時として毒があります。

力強い言葉が欲しい時には、ぜひ一読をおすすめします。