『幸福な遊戯』、『対岸の彼女』などの著者である、角田光代氏のエッセイです。
買ったり食べたり飲んだりした、様々なものの値段と、それにまつわる話が綴られています。
昼めし980円
電子辞書24800円
という具合です。
元々は編集者が著者に、家計簿でエッセイを連載して欲しい、という依頼で始まった企画らしいです。
ある時、二十代の頃の家計簿が出てきます。
三十代になった著者がみると、家計は逼迫しているのに、飲み代にかなりの金額を投入していることに気づきます。
しかし、当時は全くきにしていなかった。
そして今、そのことに気づいたけど、その使い方が現在の自分を作っている要素だと、前向きに捉えます。
お金の使い方を見ると、その人の価値観や考え方が、如実にわかります。
けっこう思い切った著書だなぁ、と感じましたが、読む側からすると、単純に面白かったです。