最近はもっぱらビジネス書ばかり読んでいたので、久しぶりに読んだ小説です。
様々な作家さんによる短編集。
老夫婦が、実は小さい頃から運命的な出会いをしていたと言う話。
高校生の元気な男の子とシャイで大人びた女の子との、不器用で切ない恋愛の話。
家族から反対されて、世間的な幸せは手に入れられないとわかっている男女の話。
数日後に同棲している部屋から出て行くため、荷物の整理をしている男女の話。
過去の恋愛で立ち直るのが難しいほどの傷を負ったそれぞれの男女が、出会って惹かれあっていく話。
などなど。
恋愛ってどうしてこんなに切ないのでしょうね。
これらの話に出てくる男女のような、命をかけた恋愛を私はしたことがありません。
しかし、これを読んでいて、ウチの妻と結婚するときのことを思い出しました。
当時東京に住んでいた私は、北海道にいる妻とご両親と祖父母に、結婚の了解を得るためのご挨拶に伺いました。
妻を溺愛していたお祖母様は、遠い所には行かせたくないため、絶対に反対だとおっしゃっていたそうです。
そのため、ご挨拶に行くのがとても気が重かったのを覚えています。
しかし実際に会ってみると、お祖母様は労いの言葉をかけてくれて、孫をよろしくお願いします、とまで仰って下さいました。
とてもありがたく有難くてホッとしつつ、妻を必ず幸せにしたいと思いました。
これが最後の恋、私の場合です。
妻が幸せだと思ってくれていると良いのですけどね。
本人に、恥ずかしくてなかなか聞けません。