瀬戸内寂聴さんのところに就職した、若い女性。場所は草深い地方のお寺です。
数十歳の年齢差がある二人ですが、住み込みの仕事なので、ほとんど一日ともに過ごします。
うまくいくのか心配しますが、それは杞憂でした。
寂聴さんと著者のやりとりが度々出てきます。
それは女子と女子の会話であり、歳の差をほとんど感じません。
お互いに遠慮なくものを言いあっているように見えることもありますが、実際にはとても相手を思いやっていることも感じられます。
このような関係の相手を得る事は、通常はなかなか難しいと思います。
だからこそ、とても貴重な作品ができたのかもしれません。
自分が100歳の時に、こんな相手が側にいたら、とても楽しい気がします。