愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『秦の始皇帝』陳舜臣

f:id:kazuyoshisan:20220510091106j:image

初めて中国を統一した秦の始皇帝

それまでには殷があり、周がありましたが、それでも広大な土地の一部を支配するのに留まっていました。

ある見方では英雄であったり、天才であったり、といわれる始皇帝

しかし本書では、ある意味で出るべくして出た人物だと、解説しています。

 

それにしても、始皇帝の系譜から今の中華思想が生まれているのですよね。

世界征服に繋がりかねない危険な思想です。

著者は始皇帝が最初に中国を統一したことにより、中国は統一できるんだ、という考えが生まれたと言います。

だとしたら、今の中国の姿を見ると、始皇帝はなんて余計なことをしてくれたんだろう。

そう考えざるを得ません。