様々な日本の職人を紹介してくれる本です。
職人にも様々な職業があります。
溶接の職人、ウナギ職人、Tシャツを染める職人、花火職人など、本当に多種多様な職業や人が登場します。
現在は次から次へと、仕事を機械がしてくれる様になっています。
そして、人がしなければならない仕事が減っていっています。
そんな中、職人の仕事は無くなってしまわないのでしょうか。
答えは、当面は否のようだと、この本を読んでいて感じました。
ある金属の部品を作る依頼が工場に来ます。
それは、10近い工場から断られた依頼で、世界に一つしかないオリジナルの部品を作らなければならない、と言った物です。
これはアイデアから、その部品を作る道具を作る事など、様々な困難が伴います。
この仕事は、経験を積んだ職人でなければ、出来なさそうです。
ウナギを捌く際には、1mm未満の感覚が必要だそうです。
動いているウナギに対して機械でそのような処理をするのは、流石に難しそうです。
火を使う職人は、気温や湿度や天候によって、微調整が必要だそうです。
全ての条件をデータにして機械にやって貰うのも、やはり困難な作業になりそうです。
昔は先輩の職人を見て、その技術を覚えるという形が主流でした。
今ではちゃんと後進の育成を考えて、丁寧に後輩に教えてくれる職人さんもいらっしゃるようです。
機械には出来ないレベルで仕事をする職人さんは、とてもカッコ良いです。
やりたい仕事が見つからない、または現在の仕事に誇りが持てない、という人におすすめの本です。