イタリアを中心に、著者が様々な買い物をします
シャツ、靴、ネクタイ、コート、パンツ。
ファッションに関係する物が多く出て来て、時には食べ物も出て来ます。
意外だったのは、元々ファッションにあまり興味が無かったと、著者が言うところです。
それが、友人である中田英寿選手が、イタリアのセリエAに移籍してからか、ファッションというか買い物に目覚めます。
最初の方で、イタリアでスタンダードなシャツについて、かなりのページを割いて言及されているいます。
ブルーのシンプルな長袖シャツです。イタリア人のファッションの基本がこのシャツで、本当に良く着られています。しかしこの事は、そこまで知られていません。あまりに当たり前過ぎるからだそうです。
日本で、わたしたちの主食は米です。と言う事と同じくらい当たり前なんだとか。
著者は一回の買い物で、10枚以上のシャツを買ったりします。
また、家でシャツとネクタイを合わせるのに、毎日20分を使ったりもします。
靴を買うときは、数十分ものあいだ同じ靴を店内を試し履きしたり。
中国では、20組以上の箸を一度に購入したり。
著者は、以前こちらでも紹介した事のある『限りなく透明に近いブルー』などを書いた、村上龍さんです。
小説もエッセイもたくさん読みました。
とても好きな作家さんです。
気楽に読める作品で、色々な国の話が出てきます。
海外やファッションになんとなく興味がある人は楽しみやすい気がします。