愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『日本でいちばん大切にしたい会社3』坂本光司

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日本でいちばん大切にしたい会社大賞、と言う表彰制度があります。

本書はこれが創設されるきっかけになった本の第3弾です。

大切にしたい会社は、正しい経営、つまり人を大切にする形をブレずに実行している会社、と言うものです。

ここで言う人と話をとりわけ以下の五人になります。

 

1.社員とその家族

2.社外社員とその家族

3.現在顧客と未来顧客

4.障害者や高齢者などの社会的弱者

5.出資者・支援者

 

本書では7つの会社が紹介されています。

お年寄りや体の不自由な人のために使いやすい靴を作る会社。

お客様のためを考えているタクシー会社。

会社の理念がすべては社員のために、と言うレーザーの会社。

精神障害者の方々と働く場とのつながりを作る出版社。

障害者の雇用に力を注ぐ判子屋さん。

等々、たしかに未来まで続いて欲しい会社が、たくさん紹介されています。

 

仕事は何なのか、何のためにやるのか、それがわからなくなってしまった人にはぜひとも読んでいただきたいです。

またすべての経営に携わる方にも、ぜひ一読をお勧めしたい本です。

『寂聴あおぞら説法 日にち薬』瀬戸内寂聴

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瀬戸内寂聴さん。

瀬戸内晴美という優れた作家さんであり、旦那さんとお子さんを残して家を飛び出す情熱家であり、そして現在は出家して住職として説法などをしています。

本書は、その説法を文字に起こしてまとめたものです。

 

お寺は地方にあるのですが、全国から寂聴さんの説法を聞きに多くの人がやって来ます。

寂聴さんは、その方たちを労ったりしつつ、説法を始めて行きます。

お坊さんなので仏教がベースになってはいますが、解釈の仕方が独特だったりします。

説法だけど、笑うところがたくさんあります。

途中で遠藤周作さんも出てきます。

キリスト教徒です。

それでも良いんです。

読むだけでも、元気になれます。

遠くから説法を聞きに行く人の気持ちが分かる気がします。

 

『超効率勉強法』Daigo

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勉強をするにも、良い方法とそうでない方法があります。

頭が良い悪いとか、勉強が出来る出来ないは、実は勉強法が正しいかそうではないかに、かなり左右されるのです。

 

まずは勉強を始める前にも、効率を良くする方法があります。

それは、やる気を高めたり飽きないようにする効果があります。

5〜10分程度の運動をします。

音楽を聴くのも良いです。

動物に触れたり、画像などを見ても良いです。

 

また、闇雲にテキストを開いて勉強を始めるのも、良くありません。

勉強をする目的および目標、テストで何点取る必要があるか、そのために必要なテキストは何か、それを選んだ根拠は?などを考えてから、計画的に勉強を始めます。

 

頭に入りやすい時間帯があるので、そこで勉強をするのが効率的です。

 

勉強した内容で問題を自作します。

人に教えるつもりで自己言語化しましょう。

教える相手がいなければ、アヒルのおもちゃに話しかけても良いです。シュールな絵になりそうですけど。

 

本書には、勉強を効率よく、またしっかりした成果をあげられるように、という方法がたくさん紹介されています。

闇雲に長い時間勉強をするよりも、目的を考えて勉強するのが大事だと教えられたような気がします。

『日本の昔話』徳田和夫 青春出版社

 

 

小さい頃に、マンガ日本昔話というアニメを放送していました。

確か土曜日の夜七時から、15分を2話ずつです。

毎週楽しく見ていましたが、今思うとよくネタが尽きずに、あれだけ続けていられたものだと感心します。

 

桃太郎

犬、猿、雉を家来にした桃太郎が鬼退治をして、宝物を手にして帰ります。

 

浦島太郎

いじめられている亀を助けて、浦島太郎は竜宮城へ招待されます。

面白おかしく数日過ごしますが、地上に帰ると数百年が過ぎています。

お土産に貰った玉手箱を開けると、浦島太郎は鶴になって飛んでいきます

そして、亀は亀。

 

他にも多くのお話が紹介されています。

数十年ぶりに見ると、記憶が違っていたり、新たに理解できることが増えているのに気づきます。

ものぐさ太郎に辻とりのシーンが出てきます。

小学校の教科書で読んだときは、意味を理解出来ていませんでした。

同じ話をある程度の間をおいて読むのは、とても面白い試みだと実感しました。

 

 

 

『盆踊る本』チャンキー松本 青幻舎

 

盆おどる本 ?盆踊りをはじめよう!

盆おどる本 ?盆踊りをはじめよう!

  • 作者: 盆踊ろう会,藤本智士竹内厚(Re:S [りす]),チャンキー松本
  • 出版社/メーカー: 青幻舎
  • 発売日: 2014/08/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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夏の風物詩である盆踊り。

お祭りの身近な場所で行われていますが、それが何なのか、詳しく知っている人は多くないかも知れません。

本書は、盆踊りに対する様々な疑問を、色々な人に聞いて作られました

 

精霊や祖霊の供養、踊念仏などがルーツだと言われています。

恍惚として、トランス状態に入ったりもします。

 

ハワイでもBON DANCEとして盛んに踊られています。

 

全国には、たくさんの種類の盆踊りがあります。歌詞、振り付け、規模、本当に様々です。

 

何はともあれ、まずは輪に入ってみる事です。

みんなと一緒の振り付けが出来なければ、最初は歩くだけでも良いです。

怖がらず、考えすぎず、波にのりましょう。

『すごい技術大百科』涌井貞美 涌井良幸 KADOKAWA

 

雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科

雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科

 

 

現在私たちの身の回りには、様々な便利な物が溢れています。

当たり前のように使っている、それらの原理はどうなっているか?

意外に知らないことは多いのではないでしょうか。

本書はそれらの科学技術を紹介してくれています。

 

エスカレーター、エレベーター

自動改札

自動販売

普段よく使っていますが、どんな仕組みで動いているかは、実はよくわかっていませんよね。

 

電子レンジ、冷蔵庫、冷凍庫

洗濯機、除湿機、加湿機

デジカメ、手ブレ補正

どうやっているのか、想像がつくようなつかないような。

 

バーコード

実はあれだけ長短の線がたくさんあるのに、入っている情報は少ないそうで、とても意外です。

 

無洗米

糠が取られた状態で売られている米。

攪拌して糠を取るのだが、玄米を白米に精製する機械も似たような仕組みだそうだ。

 

全ての技術を知ることは難しいですが、その一端でも知れることは、世の中をもっと面白く見るきっかけになりそうです。

 

 

『贅沢な失恋』林真理子 北方謙三 藤堂志津子

 

贅沢な失恋 (角川文庫)

贅沢な失恋 (角川文庫)

 

 

失恋をテーマに書かれた短編集です。

複数の作家が、一作品ずつ書いています。

 

恋愛は人それぞれ、様々な形がありそうなことは理解出来ます。

しかし、失恋にもバリエーションがあるのか、と不思議な思いで本書を手に取りました。

村上龍北方謙三など、作家さんも様々で、作風も様々です。

 

弄ばれるような失恋。

なかなか出来ないような恋愛をした上での失恋。

状況も登場人物も様々で、胸が痛くなったりハッピーエンドだったり、どれも楽しめます。

 

失恋にどっぷり浸かりたい気分の時に、ぜひおすすめしたいです。