決定的な何かがあったわけでは無いのですが、禁酒しよう!と思いたって本書を手に取りました。
私自身は同じ著者の禁煙セラピーで、見事に禁煙に成功しているので、おそらく禁酒出来るだろうという予感の元に読み始めました。
さて、最初の方に本書を読み終えるまでは禁酒をしなくて良いと出て来ます。
禁煙セラピーの出だしと同じです。
言い回しなどに独特のものがあって、何だか講義を聞いているか、セラピーを受けているような気がして来ます。
救って貰える感が高まってきて、気持ちが盛り上がっていきます。
こちらも禁煙セラピーと一緒ですが、飲酒者は食中植物に入っていくハエに例えられます。
美味しそうな匂いにつられて入って行き、気が付けば引き返せなくなってしまっている。
著者は質問して来ます。
お酒を飲んで不要な言い争いをした事はありませんか?
本当はもう飲みたく無いという自分と、もう少しだけ飲みたいという自分が戦った事はありませんか?
お酒を飲むのが好きなのではなくて、楽しくお話し出来る機会が好きなのではありませんか?
著者は禁酒、禁煙、ダイエットなどのセラピーを行なっている方で、その根っ子のメソッドは同じようです。
そして、ある程度の成果を上げています。
本書もそのノウハウを駆使して書かれています。
思い返すと「お酒が強いね」と言われてたくさん飲まされた時に、お酒が弱い人を羨ましく思った記憶があります。
また、お酒を飲むと体調を崩してしまうため、飲めないという知人を羨ましく思ったりもしました。
この本は当たり前ですが、お酒を辞めたいという人におすすめです。
辞めたければ辞められる可能性が高いからです。
薬理学の知識がある人なら、お酒の依存性などを考えると、さらに辞めやすいはずです。
私自身は、読んでいる最中にも、お酒を辞めたい、さらには辞めた後を考えてワクワクしていました。
最後の項で、人生最後の一杯を飲みましょう、という記述があります。
しかし、それも必要とせずに辞められる人は多いのでは無いでしょうか?
それほど辞めたく無い人にはどこまで効果があるかは疑問ではあります。
個人的な興味として、どうだったか聞いてみたいところです。