愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『池上彰のやさしい教養講座』池上彰 日本経済新聞社

『読書について』ショーペンハウエル 岩波文庫 読書は他者の考えをたどる作業で、自ら考えているわけではない バブル:実の価格を超えた資産価格の上昇に伴う加熱した好景気 終戦後、政府が国民に貯蓄をするように刷り込みをした 学校でも子ども銀行という制…

『100分de名著 自省録』マルクス・アウレリウス

18歳で帝位後継者に指名された。 今日、今良くなろう 人間にできることなら、お前にもできる。 すぐにお前は全てを忘れるだろう。そして、すぐにお前の全ても忘れられるだろう。 哲学は、本来「知を愛する」と言う意味 哲学の出発点は、誰もが幸福を求めると…

『美しい日本の名俳句100』

俳句の良さがわかりません。 それを言うと、詩や歌の良さも、さらには文学作品の良さも、本当にはわかりません。 面白いと感じたり、引き込まれるように読み始めたら止まらない、ということはありますけど。 本書には、多くの有名な俳句が出てくるので、教科…

『娘のトリセツ』黒川伊保子

妻のトリセツ 夫のトリセツ などのシリーズになっている、本書は娘が対象の著書です。 高校一年生の娘がいる我が家には、これが一番必要でしたね。 何をしてもダメだ、いや、むしろ何もしない方が良い、ということがよく分かりました。

はじめての部落問題』角岡伸彦

アメリカで黒人として生きるのは、サイズの合わない靴を履かされているようなもの。 他の靴はない。 決して履き心地は良くない。 権力者が天皇と都をけがれから守るため、部落は作られた 穢れを清める役目を穢多と非人に求めた 東京にも部落差別の意識を持つ…

『失敗は顔だけで十分です。』綾小路きみまろ

漫談師である綾小路きみまろ氏の著書です。 ネタをそのまま文章に起こしたようなものです。 シンプルに面白いです。 これが実際に舞台で見ると、動きや顔や言い方の大小や強弱やテンポで、さらに面白く出来るのですよね。 こんなの絶対笑うわ!

『吉原遊廓のすべて』

江戸の吉原といえば、古今東西の日本で一番有名な遊郭と言っても、過言ではありません。 では、そこはどんな所だったのか? と言うと何となくは知っていても、そこまで詳しくはわからない人も多いはずです。 本書は、それらを当時の絵やイラストとともに、し…

『校舎散歩』

都内を中心に関東にある、私立の有名な学校をたくさん紹介している本です。 それぞれ校舎や校庭などのイラストと、それらの説明文などが書いてあります。 こんな歴史のある学校なんだ、とか、すごい望遠鏡があるんだ、とか、面白い情報が満載です。 これを見…

『ひとりたび一年生』たかぎなおこ

ひとりたび。 甘美な響きです。 仕事からも家庭からも、ある程度自由になれる時間。 だからこそ、なかなか実行が難しい行動です。 著者はまだまだ旅慣れない、ひとり旅一年生。 緊張したり周囲の目を気にする様子が初々しいです。 それでもお店の人とお話し…

『きつおんガール』小乃おの 菊池良和

吃音とは、昔はどもりと言われた症状です。 落語に出てきたり、偉人が幼い頃にどもりだった、などというエピソードはちょいちょいあります。 現代でも、きつおんは無くなってはいません。 本書では、吃音を持っている著者の小さい頃から大人になるまでの物語…

『小学生がたった19✖️19まで暗算できる本』

できるようになりました! 大人ですけど…。 この本に出会えて良かったです。

『右脳ドローイングで絵が感動的にうまくなる!』

絵が上手い描けるように、という素人向けの書籍は、ここまでのものは無かった気がします。 そこに気をつけるのか! とか、 そう考えると良いのね! とか。 目から鱗な情報が満載です。

『ぼけ日和』矢部太郎

人は必ずでは無いですけど、かなりの確率でぼけます。 また、両親や連れ合いなど、周囲の人がぼける場合も数多くあるでしょう。 どちらも悲劇ですが、自分の大変さという点では後者の方がより酷いです。 本書はぼけた人々を診る医師のエピソードを、もと芸人…

『私の大阪八景』田辺聖子

戦時中は大阪にもあったのですよね、当たり前ですけど。 実際に経験していない世代にはわかりませんが、とても暗い時代だったと想像していました。 大本営の発表で戦勝ムードの時は、ある種の明るさはあったのでしょうけど。 それでもやはり、徴兵や死と背中…

『このゴミは収集できません』マシンガンズ滝沢秀一

お笑いコンビであるマシンガンズの滝沢秀一氏の著書です。 お笑いだけでは充分な収入を得られないため、ゴミ収集の仕事を始めた著者。 何となく大変そうな仕事だと思っていましたが、本当に大変なのがよくわかりました。 まず、すぐに採用されるところ。 こ…

『ルポ死刑』佐藤大介

死刑を求刑されるのは、やはりそれ相応の犯罪を犯したからです。 犯行を否認している場合は、真実をしっかりと見極めなければなりませんが。 そこまでの犯罪をしていても、やはり自分は死刑になりたくない。 死刑では無く無期懲役という判決であれば、かなり…

『アホか。』百田尚樹

世の中には様々な人がいます。 その人たちは、大人です。 しかし、特に欲が絡んだ時にとんでもないアホなことをします。 また、発言する場合もあります。 その時だけアホなのか? それとも常にアホなのか? それでも言動は自ら選んでするものなので、それら…

『少年と罪』

少年、本書や専門用語では、少女もそれに含まれるようです。 その少年は、大人と同じように重大な罪を犯すことがあります。 いや、むしろ少年法で裁かれる、罰が少ないうちにそれをしようという輩もいます。 人を殺してみたかった。 そういった行為に、ある…

『お金本』

お金。 もしかしたらこれが無ければ、世の中のほとんどの犯罪や争いは、無くなるのかも知れない。 そして諸々の情け無い出来事も。 本書は、文豪や著名な人のお金にまつわるエッセイや書簡などを、実に数多く載せています。 生々しいのですよね、お金って。 …

『親ガチャという病』

子どもは親を選べません。 ある意味では、親ガチャという言葉は、言い得て妙です。 それを言ってしまうのが、常に何かのせいにするという、少し問題のある考え方なのでしょうけど。 逆の立場から見ると、子ガチャなんですよね。

『100万回死んだねこ』

『100万回生きたねこ』はあるのですけど。 本書はそんな言い間違い? 記憶間違い? ボケ? などの数々を紹介してくれています。 新刊なら仕方がない気はするのですが、有名な古典もなると。 本当に読む気あるの? そう言いたくなるくらい、とにかく間違えま…

『上級国民/下級国民』橘玲

先日死亡事故を起こしたにも関わらず、容疑者ではなく院長という敬呼でニュースに出ていた老人がいました。 この頃から、国民の間で上級国民・下級国民、という事が目立って言われるようになりました。 果たして本当にそんなものはあるのか? 貧富の差は、こ…

『ひなびた温泉』

ひなびた温泉。 ひなびたって、どういう意味でしたっけ? 裏寂しいような、こぢんまりとした。それでいて味のあるような。 何と無くそんなイメージがあります。 本書は、そのひなびた、の答えをがっつり教えてくれます。 あぁ、なるほどひなびているね! そ…

『時代考証おもしろ事典』

時代劇を見ていて、そう言えばこの時代だと本当はお歯黒しているはずだよな、と思ったり。 本当にこんな言葉遣いしていたの?と思ったり。 全く同じようにコピーするのは、色々あって難しいのはわかります。 だから時代考証をして、視聴者に見てもらえるもの…

『蒲田行進曲』つかこうへい

映画とテレビが人気を分け合うようになってきた頃。 銀幕のスターになろうかという銀ちゃん。 大部屋俳優で銀ちゃんに心酔しているヤス。 元女優で銀ちゃんの子を身籠った小夏。 三者の倒錯した人間関係で、物語は進みます。 みんな役者だからか、どこかでそ…

『ヘンな名湯』

名湯 とても有名な所もあれば、知る人ぞ知る、という所もあります。 そしてへんな名湯となれば、まさにそれが好きな人しか知らない、ということになります。 本書では、場所であったり、湯の色や質であったり、給湯口であったりと、とにかくどこかへんなまあ…

『古文書はじめの一歩』油井宏子

めちゃくちゃ達筆。 それはある程度昔、筆がメインの時代に書かれたものであれば、大台言えると思います。 達筆すぎて読めない、と。 でももしかしたら、それは意外と身近かも知れません。 なぜならそれらは、多くの庶民も読めていた文章のはずなのだから。 …

『欲望としての他者救済』金泰明

他者を救済するときに、私はどのような心境なのか? そしてその他者はどういう心境なのか? 通常はそこまで考えずに、他者を助けるという行為をするはずです。 しかし自身に驕りはないか、他者は不快ではないか、そんなことを考えなければなりません。 ある…

『世界一孤独な日本のオジサン』岡本純子

孤独 それを 孤高 として楽しめるのなら良いのですけど…。 人は一人で生きることは出来ません。 その証拠、とも言えるようなデータがあり、孤独な人はそうでない人よりも、平均寿命が短いのだそうです。 様々な集まりやサークルや連れ合いとの関係。 日本の…

『日本語通』山口誠司

日本語。 とても難しい言語だと言われていますよね。 あとはギリシャ語とか。 本書はその日本語の通、という実は中々チャレンジングなお話です。 一般的な日本人は、自分は日本語通だと思っているはずです。 だって自分が毎日日本語を話しているのですものね…