愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『西成で生きる』

西成は大阪にある街の名前です。 あいりん地区といえば、わかる人がいるかも知れません。 ドヤ街であり、覚醒剤が蔓延し、ちょんの間がひしめいています。 こういう街で生きていくには、それ相応の何かが必要なようです。 強さと言ってよいのか、強かさと言…

『「少年A」この子を生んで・・・』

酒鬼薔薇聖斗による児童殺傷事件。 校門に被害者の生首をさらすという、衝撃的なものとして、当時かなり大々的に報道されました。 中学生が顔見知りの小学生を殺害した。 性的な興奮を覚えつつ犯罪を行い、その最中に射精したということです。 本書は「少年…

『ゾウの時間とネズミの時間』本川達雄 あべ弘士

生き物が一生にうつ心臓の回数は、種類が違っても、それぞれ同じ。 小さい動物と大きい動物の違いというか、良いところを紹介していきます。 寿命が違ったり、環境への耐性が違ったり、心拍数が違ったり。 トータルで考えると、それぞれの動物は同じようにし…

『ルポ川崎』磯部涼

川崎は治安が良くない街の一つです。 数年前には、中学生が少年に殺されてしまうという、痛ましい事件もありました。 ヤクザ、中卒、地下格闘技、ヒップホップ、刺青。 博打場と風俗のある街で、必死に生きている若者たちを取材したルポルタージュです。 生…

『お寺のどうぶつ図鑑』

お寺の境内には狛犬がいます。 でもそれだけではありません。 実はお寺により、それ以外にも様々な動物がいるのです。 狐 亀 獅子 などは、あるいは思い浮かぶかも知れません。 しかしさらにあります。 猫 ネズミ などなど。 他に空想上の生き物まであります…

今週のお題「現時点での今年の漢字」 十一月に尾てい骨の怪我をしました。 未だに治りません・・・。

『山椒魚』井伏鱒二

著者の代表的な作品です。 洞窟のようなところで生活しているうちに、体が大きくなりすぎて出られなくなってしまった山椒魚のお話。 迷い込んできたカエルも出られようにして、道連れにします。 もし永遠に生きることになったら、それはとても恐ろしいことだ…

『すごい古代生物』川崎悟司

ゾウを抱っこ出来る動物園。 本書で紹介されているのは、そんな空想上の場所です。 ダチョウ的な鳥。 シロナガスクジラよりも大きい恐竜。 これらが実際にいたのですよね。 事実は小説よりも奇なり。 使う場面は違うのでしょうけど、そんな言葉が浮かびまし…

『地獄めぐり』

現代の怪談話を著者ごとに数話ずつ集めたのが本書です。 以前読んだ『怖い間取り』の作者である松原タニシ氏も、著者の一人です。 サブタイトルは現代怪談。 不思議なことはあるものですね。

忘れない男

今週のお題「忘れたいこと」 全てを記憶する脳を持つ男がいました。 今まで目にしたこと、耳にしたこと、経験や伝聞の全てを、正確に思い出すことが出来ました。 こんな能力があると、羨ましい、と思う人は居るかも知れません。 試験問題を解く時にいつでも…

『チワワの飼い方・しつけ方』

動物の飼い方や躾け方の本は、色々あります。 しかし、犬種まで絞った本は、そこまで多くはないようです。 本書は世界最小の犬種である、チワワ、に焦点を当てて解説しています。 人懐っこいけど、時として攻撃的な性格。 頭や目が大きくて可愛らしいなど、…

『家族喰い』

角田美代子。 いくつもの家族に食い込み、それらの財産を喰いつくす。 それだけに留まらず、家族間の絆を断ち切り、その人員さえも喰らう。 実に背筋の寒くなる大量の殺人事件を次々に起こした、主犯である。 自身が恵まれない家庭に育ち、その影響からか、…

『ズルさのすすめ』佐藤優

ずるい、悪賢い、クレバー。 正攻法では無いけれど、上手くやる方法があります。 場合によってそういった物をうまく使えると、生きやすいし得をしやすいかも知れません。 ロシア語のヒートリー 腹の中を見せない、悪賢い すばしこい、創意工夫に富んだ 聖書…

『火の鳥 10』手塚治虫

その鳥の血を体内に入れると永遠の命を手に入れられるという、火の鳥。 永遠の命や生まれ変わりがテーマになっている、名作のマンガです。 朝鮮にあった昔の国の王子が主人公です。 戦いに敗れて、日本に落ち延びて来ます。 そこでは日本古来の神々と、新し…

『不思議の国のトムキンス』G.ガモフ

相対性理論をわかりやすく実際の現象として目に見えるようにしたら、というコンセプトの著書です。他者は早いスピードで動くと、その方向に平べったくなる 自分が早く動くと、周りが短くなる 自分が早く動くと、時計の動きが遅くなる 自分の加齢が遅くなる …

『銀河鉄道の夜』宮沢賢治

ジョバンニとカムパネルラ。 小さい頃に読んだ本書の残っている記憶は、登場人物の名前くらいでした。 主人公は小学校の授業で、天の川について学習します。 ちょうどその頃、その地域では星にまつわるお祭りがあります。 意地悪な同級生がいたり、父親が遠…

『大人の男の遊び方』伊集院静

『大人の男の遊び方』 こんなタイトルの本を書ける著者は、やはり大人の遊び方を知っていて、さらには大人では無い遊び方も知っているのでしょう。 お酒を飲む 人と出会う ゴルフ 賭け事 著者はこれらを、それこそ嫌と言うほどやって来たようです。 それらを…

『大人が作る秘密基地』影山祐樹

秘密基地 男子なら、もしかしたら昭和の男子なら、いや逆に平成の女子も、一度は作ったのではないでしょうか? それは森の中だったり、ダンボール素材だったり、自身の部屋の机の下だったり。 ありとあらゆる場所や物が、秘密基地になると言っても過言ではな…

『文豪たちの悪口本』彩図社

太宰治 中原中也 志賀直哉 などなど、文豪と呼ばれる人たちの悪口を集めたのが、本書です。 弁がたつというのか、表現が豊富と言うのか、なかなかな悪口が書き連ねてあります。 おそらく現代では、これがSNSなどのネット上で繰り広げられるのですよね。 素晴…

『世にも美しい三字熟語』西角けい子

四文字熟語は数多くあり、すぐにたくさん思い浮かべることが出来ます。 では三字熟語は? 実は今三字熟語を変換してもすぐに出ないくらい、マイナーな存在なようです。 益荒雄 韋駄天 女丈夫 本書ではそれら三字熟語とその解説だけでなく、文学作品で使われ…

初めて見た、犬がちびるところ

今週のお題「わたしの実家」 数年を共に過ごしてから実家を出ることになり、わたしはゴールデンレトリバーと離れて暮らすことになりました。 たまに帰省すると、一緒に暮らしていた頃の何倍もの喜びようで、玄関まで出迎えに来てくれました。 ある帰省のとき…

分厚い辞書

今週のお題「買ってよかった2021」 分厚い辞書を買いました。 わからないことはスマホで検索すれば早いので、いらないと言えばいらないのですけどね。 しかし、調べた語彙の隣をついでに見たり、関連の語彙に進んでいったり、という楽しみがあります。 また…

『えっ!そうなの?』平川陽一

歴史上の人物や出来事の、意外な一面や知られざる部分を紹介してくれているのが本書です。 知っているつもりだったけど別の部分を知ると、今まで知っていたことも、また別の意味に見えてきたりもします。 それにしても、小野小町がそれほど美人ではなかった…

『逃亡日記』吾妻ひでお

知る人ぞ知る漫画家の吾妻ひでお氏。 ある時期に失踪して、ホームレス生活を送ります。 なんとか帰ってきて、漫画家としての活動を再開して、多くの賞をもらいます。 本書では、失踪していた(逃亡していた)時期の出来事や心境を現在から振り返ってみて、解…

『アラフォー男子の憂鬱』常見陽平 おおたとしまさ

本書が書かれてから期間が経ち、おそらく現在はアラフィフに近いであろう著者たちの、雑記です。 アメトークで 活躍するガンダム大好き芸人や、イカ天やフリーターやトレンディードラマなど、多くの盛り上がりのワードがある世代です。 しかし著者たちは言い…

『ニッポンじゃアリエナイ世界の国』斗鬼正一 あべさん

中国ではハゲが褒められ尊敬される →頭を使っている証拠とみなされる フィリピンでは貯金をしない →キリスト教の(明日のことを案じるな)と言う教えを守っている ロシアはソビエト連邦共和国時代には宗教が禁止されていた ケニアの人は謝らない →謝らない代…

『中国人が選んだワースト中国人番付』遠藤誉

網民:中国人のネットで発言をする人 毛沢東を「中国人を大量に殺した鬼」と呼んでいる人もいる 中国政府の言論取り締まりVSネットの言論 と言う構図ができあがっている 走后面,拉关系 裏門から入りコネで動くと言う言葉がある 企業による党幹部への笑、裁判…

『ユダヤ5000年の知恵』ラビ・M・トケイヤー 加瀬英明

今の実は父祖によるものもある 子孫の為にも同じことをしよう ユダヤ人にとって、礼拝所で旧約聖書に手を置いて誓うことは、超重要事項である この状態で嘘をつけるのは根っからの犯罪者しかいない 誰かを殺したら自分が助かる そうしないと自分が死ぬ その…

『ご冗談でしょう、ファインマンさん』

ノーベル賞を受賞した科学者である著者。 と言っても専門の話ではなく、雑談です。 ある興味深い話が展開されていると思ったら、次の話に移っている。 著者自体が、様々なことに興味を持っていることが伺えます。 だから、そんな素晴らしいこと成し遂げられ…

『誰も書けなかった国会議員の話』川田龍平

なぜ国会議員は会議中に寝てしまうのか? それも中継があるとわかっているのに、わざわざ出席して。 多くの議題をどのように国会は裁いていくのか? などなど、確かに実際の国会議員でなければわからない話題が多く紹介されます。 著者は薬害エイズの被害者…