愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『芸のためなら亭主も泣かす』中村うさぎ

エッセイのような、私小説のような。 著者は自らジャンルなんてどうでもいい、と言い切るタフな女性です。 とても高尚なお話というわけではありませんが、著者の考えがとても把握しやすいように書いてあり、読んでいて気持ちが良いです。 しかしとても破天荒…

『沢村さん家の久しぶりの旅行』益田ミリ

年老いた両親と一人娘の三人暮らし。 母は娘が嫁に行かないのを、たまにネタにするのか本心で嫁に行ってほしいのか。 娘は子どもだからなのか幼いのか、両親に精神的に依存しているように見えます。 三者三様の幸せを見つけながら穏やかにくらしていますが、…

楽しい時間

今週のお題「眠れないときにすること」 のび太は立った姿勢から枕に倒れ込むまでの間に、眠りに落ちることが出来ます。 自身でそれを試した事はありませんが、大方は布団に入ってから数秒で眠りに落ちます。 そのため眠れないときは、ほぼありません。 しか…

『生きる勉強』A・スマナサーラ 香山リカ

初期仏教の僧侶と精神科医の対談です。 野球のスーパースター、有名な政治家などがいなくなっても世界は続く (私にしかできない)はエゴである お釈迦様は自らを(医者)だと言っていた 心の病を治す医者 腹が減ったら盗んで食べるより、そのままのほうがかっこ…

『ユダヤ5000年の知恵』

ユダヤ人 ユダヤ教 キリスト教やイスラム教の基となる、一神教の中でも最も長い歴史を持つものの一つです。 そんな彼らは聖書とタルムードに沿って考え、生活をしています。 タルムードは膨大な量の内容がある文献です。 それを日々学び、研究し、活かしてい…

『所沢のタイソン』久保広海

ケンカ3000戦無敗。 なんともスゴイ人がいたものです。 何にでも順位はつけられるのでしょう、ケンカで上位の人はこんな感じなのでしょうね。 地元は所沢、今の実家は狭山。 どちらも自分の地元でもあります。 途中で出てくる著者の述懐に『相手を殺しても良…

『ガンジー自立の思想』M・K・ガンジー

イギリス人の神様はおかしい インド人は私利私欲のため、インドにイギリス人を引き止めている グジャラート語で(文明)とは(良い行い)の意味 ものが手に入るほど、もっと欲しくなる 欲に身を任せると、その抑えはきかなくなる 知的労働はそれ自体で満足を得る…

『教養としてのミイラ図鑑』

エジプトのミイラが有名ですが、実はそれ以外にも、世界各地にミイラは存在します。 例えば我々の住む日本にも。 その場合は、宗教的な儀式で即身仏となる事が多いようです。 ロシアのミイラはクオリティーが高いです。 国家の事業として行ったのでしょう、…

『おたからサザエさん』長谷川町子

サザエさんのマンガ本です。 今はアニメの印象が強いですが、元は新聞で連載されていた4コマ漫画です。 内容はアニメと同じ部分もありますが、昭和初期の連載です。 アニメ以上にレトロなのですよね。 すぐ相手にバカという。 タバコはガンガン吸う。 でもこ…

『ホームレス川柳』

ホームレスの人たちは好きでその状態でいるわけではありません。 同じ人間なのですよね、単純に。 そんなホームレスの人たちが詠んだ川柳を集めたのが本書です。 笑える作品あり、悲しい作品あり、心情がよくわかるホームレスならではの作品が目白押しです。…

『東大現代文で思考力を鍛える』出口汪

論理の規則は三つ イコールの関係 対立関係 因果関係 これを意識すると、分かりやすい文章になります。 個人のプライバシーは内面ではなく、ネット上の情報化された物となった 東大の入試問題を集めた著書です。 先生たちが選ぶ文書は、素晴らしいものが多い…

『中国古典ジョーク集』

中国の古典から伝わるジョークを集めたものです。 世界各国にジョークはありますが、それぞれの国により特徴があります。 中国は漢字関連のものがあります。 他国の人にはわかりにくいかも知れませんが、日本人にはわかります。 下ネタあり、どこかで聞いた…

『弟を殺した彼と、僕』原田正浩

弟を保険金詐欺殺人で失った兄の手記です。 犯人は弟の勤めていた会社の社長です。 交通事故に見せかけて殺したため、事件発覚までは、事件だと著者は知りません。 そのため犯人と事故現場に行ったり、お金を貸したりします。 一定の好意を持って接するよう…

『聖☆おにいさん2』

イエス・キリストとブッダが主人公のマンガです。 とは言え、大分デフォルメしたギャグ漫画なのですけどね。 クリスマスや年始を過ごす彼らの姿は、とてもユーモラスです。 アガペーなどの言葉がちょいちょい出てきますが、一般読者にわかるのでしょうか? …

『二月の勝者 12』

中学受験のお話を描いた漫画です。 いよいよ志望校を確定していく時期に入りました。 しかしこの期に及んでカンニングをする子が出てきます。 何故そんなことをするのかというと、実は親御さんを喜ばせたいだけ、という。 中学受験をするのは小学六年生、ま…

『内モンゴル紛争』揚海英

モンゴルはモンゴル国と中国の内モンゴルに分断された (中国、内モンゴル)と言う言い方はモンゴル人にとっては不快である 遊牧民は自然に手を加えないのが基本 中国人が内モンゴルに来て草木を掘り起こして持っていこうとする→モンゴル人と対立 漢民族の難民…

長生き茶

今週のお題「好きなお茶」 緑茶を一日三杯飲んでいる人は、そうで無い人より寿命が伸びるそうです。

『お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?』

エノ・シュミット 山森亮 堅田香緒里 山口純 毎月何もしなくても200,000円もらえたら今の仕事を続ける? → 9割の人は続けると回答した、1日2日は仕事を減らすけど 他の人が仕事を続けると思う? → 9割の人はしないと思うと回答した 実験的なベーシックインカム…

『100分de名著 夜と霧』フランクル 諸富祥彦

ナチスの強制収容所にて ある人は仲間のパンや服を奪った ある人は仲間にパンを分けた、優しい言葉をかけた 宗教心、人知を超えたものを大切にする人は長生きする 人生の意味を思い悩む必要は無い 全力で生きていく、生きること自体が答え 悩みがなくなると…

『ナニワ金融道ゼニのカラクリがわかるマルクス経済学』

資本主義経済や資本家は自ら必ず崩壊する その時労働者が力を合わせて戦えば自由と平等が手に入る 資本主義では労働者は必ず資本家に搾取される存在 すべての人が解放される理想社会を作るべき! 強きをくじき弱きを救う 個人が他の個人を搾取しなければ民族…

『2030年の世界地図帳』落合陽一

落合陽一氏が近未来の世界がどうなっているかを、現在や過去の状況から予測したもの。 池上彰氏との対談も収録されています。 MDGSの目標は、ほとんど達成出来なかった ある程度の進展はあった SDGSに取り組むのにあたり、各国で状況は違うので、自国の状況…

『知の読書術』佐藤優

最新ベストセラーは電子書籍で斜め読みをする 面白い部分をブックマークするとよい 新帝国主義:植民地を持たず戦争を避ける、外部からの搾取と収奪は変わらず 反知性主義:実証性や客観性を軽視して自分の見たいように世界を解釈する態度 政治の本質は、ある…

『夢幻の街』石井光太

新宿歌舞伎町 様々な欲望が渦巻く街です。 様々な夜や大人の仕事があります。 そのうちの一つが、ホストクラブです。 そのパイオニアは愛田武氏。 愛というクラブを作りました。 本書では、そこで働くホストや出て行ったホスト、また別の店を作ったホストや…

『青木雄二金言集』青木雄二

ナニワ金融道の作者である青木雄二氏の名言集です。そしてお金にまつわる言葉なので金言集、ということのようです。 世の中のウラのウラまで知り尽くしたような著者は、キレイゴトは言いません。 時として激しすぎるようにも聞こえますが、資本主義のルール…

人口爆発のあとには

今週のお題「爆発」 ある程度の上下はありつつ常に増加してきた種族、人間。 あらゆる生き物の中でこのような増え方をしている例は、他にあまり無いようです。 さて、その繁栄は同じ人間として喜ぶ事なのかも知れません。 が、しかし。 生態系で見ると、これ…

『100分de名著 幸福論』ラッセル 小川仁志

ラッセルは数学原理=プリンキピア・マテマティカを著してもいます。 また、ラッセル=アインシュタイン宣言という、平和活動などもしています。 個々人の幸福が社会平和に繋がる 幸福は獲得するもの、自ら人生を切り開こう ラッセル法廷: 最初の民衆法廷、…

『プログラミング教育はいらない』

プログラミング教育は要らない なんて刺激的なタイトルでしょうか!? ただし著者の正確な主張は、プログラミング的思考はいるけど、という事らしいです。 それは、 問題の設定と分析 解決策を作出 必要な資金、人員、技術の段取り 実行 以上のことをする思…

『営業はいらない』水戸政和

これからの時代には営業はいらないのではないか? そんな提案を本書はしています。 エクスペリエンス優先 顧客の感動体験を考える 扇風機にも心地よい風を ユーザーのエクスペリエンスを商品にする ユーザーがSNSで広めてくれる 地方は固定費安く、人不足 イ…

『微分・積分を知らずに経営を語るな』内山力

数学の原点ともいえる微分積分は、最も優しい分野と言える 小さくすることを微、区切ることを分という 分かれているもの(分)をつなぐ(積) ヒストグラムの高さは確率を表している グラフの面積を出すのが積分 限界利益:あるものが1単位増えると、それに伴って…

『経済ヤクザ』

お金儲けのうまいヤクザ、それも経済に強くて合法や非合法で荒稼ぎをする者を、経済ヤクザと呼びます。 本書では、それらのヤクザがどのようにして生まれたかなどを実際にそう呼ばれたヤクザの実例などを出して、紹介しています。 最も大物の経済ヤクザと言…