愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『サッカーiQが高まる得点シーン100問ドリル』

その場面ではどのように動くか? どこにドリブルをするのか、パスをするのか、シュートをするのか? 実際のうまさは、このような選択がかなりのウェイトを占めています。 それはサッカーIQという言葉で表されます。 意識しなければ、これを高める機会は少な…

『勝間式超コントロール思考』勝間和代

思考をコントロールする。 普通に生きていたら、あまり意識することはない部分ではないでしょうか。 しかし実は、気分であったり行動原理であったり、果ては何を幸せと感じるかに至るまで、思考はかなり重要な位置を占めます。 本書では、著者による具体的な…

『むかしむかしあるところに、哲学者がやってきた』

哲学って、なんだかよくわからないおじさんが、小難しいことを言っているなぁ、と感じませんか? わたしは感じます。 でも本当はそれらを学んだり一定の理解を得ると、とてもためになるものもあるのです。 本書では、現代日本人である著者が、古今東西の哲学…

『金子みすゞ 心の詩集』

近年になり再発見されたとも言える金子みすゞ氏の詩を、原著だけでなく著者が英訳したものも添えてある本です。 イラストは優しいタッチで書かれていて、これも詩の世界と合っていて秀逸です。 一冊で3回楽しめます。

『ひとりたび2年生』たかぎなおこ

一人旅を始めた著者は、その歴2年目です。 そのため、まだまだ不安や慣れないことが、たくさんあるようです。 それでもやはり何度も行っているので、持ち物や移動手段の手配など、読んでいてためになります。 マンガだし、写真もあるし、とても具体的で楽し…

『100分de名著forティーンズ 人は何で生きるか』トルストイ 若松英輔

トルストイは非戦論者 おまえの胸には神様がお留守かね? ミハイル(ロシア)=ミカエル=マイケル(英) 死につつあることを忘れて、目先のことに心を奪われるな 自分の思い通りに、生きたいように生きるのは困難 弱者を救ったとき、自分がそな弱者に救われ…

『レーニン像を倒した女たち』秋尾沙戸子

ソ連という大国がありました。 現在のプーチンが夢見たがるような。 そこでは信仰の自由さえ認められず、様々な民族や国が飲み込まれ、多くのものを奪われました。 レーニンとは、そのソ連を建国した人物です。 すでに亡くなっていますが、ソ連が存在してい…

『唯識 上 心の深層をさぐる』

汚れた心で話し行うなら、苦しみがその人に付き従う 清らかな心で話し行うなら、副楽がその人に付き従う 唯識:すべてを心の要素に還元し、その問題として捉えること。 人は自分の心が知る限りの世界を相手にしている。 身、言葉、心を慎む 動けなくなっても…

『日本国記』百田尚樹

「自然界の全てに神が宿る」という日本独特の信仰文化がある 369年に新羅と戦い、百済を従属させた 391〜404年に朝鮮半島の南半分まで進出した 古墳は、世界最大級の墓 天皇は万世一系の「世界最古の王朝」 「日出処の天子、書を日没する処の天子に致す、恙…

『道をひらく 内村鑑三のことば』鈴木範久

自分自身を注意深く観察した 恐ろしいことに、どんな勉強よりも興味深いとわかった 人間や先生に頼るな。神が必要な時が来たら教えてくれる。 自分は日本のために、日本は世界のために、世界はキリストのために、すべては神のために 日本から捨てられた時、…

『日本ボロ宿紀行』

ボロ宿。 著者はこの単語を、褒め言葉として使っているそうです。 ひなびた 老舗の 味のある こぢんまりとした などなどなど、色々言い方はあると思いますが。 本書で紹介されているのは、やはりボロ宿なのでしょうね。 それも、読んだこちらまで泊まってみ…

『Enjoy sinple English』

タイトル通り、とてもシンプルな英語を楽しむための本です。 数ページで読み終えれるような、小話がたくさん収録されています。 忘れてしまっていた英語力を呼び覚ますのに、丁度良い気がします。

『ママ、あのね。』

子どもって、本当に面白いことを言いますよね。 まだ知識がそこまで備わっていない、しかし感性は豊かで制限されていない、そんな年齢はあります。 様々な子どもたちの、自然と微笑んでしまうようなトークやエピソードが満載です。 我々多くの大人が身につけ…

『800日間銀座一周』

銀座。 今、銀ブラをする、と言ってもピンと来ない人は多いのではないでしょうか。 その昔、昭和の頃の銀座は、ブラブラするのがとても楽しい街として有名でした。 本書では、著者が主人公となって銀ブラをします。 現実と虚構、現在と過去が交差して、とて…

『人生の甘美なしたたり』田辺聖子

小説家である田辺聖子氏の著書です。 本書では、氏の様々な小説に出てくるフレーズを、数多く紹介しています。 現実にすいもあまいも経験してきたであろう著者による、小説という場を使った珠玉の名言の数々は、変に力が入っていなくてすんなり受け入れられ…

『遠野物語』柳田国男

昔話? 実話? 伝承? 本書は著者が遠野でむらびとたちに取材して得た、数々の話を紹介しています。 どこか不思議であったり、そんなこともあるかもなと思えたり、短い話だったり、それがしばらく後に繋がっていたり。 読んでいて、非現実世界へトリップする…

『二月の勝者17』

中学受験もいよいよ本番に入りました。 ここまで子どもたちや親たちが頑張ってきた姿を知っているので、読んでいてハラハラドキドキします。 みんな受かって欲しいけど、全ての人が合格する試験では無いのですよね。 あの歳で絶望を経験するのはすごく貴重と…

『教科書に載せたい日本史、載らない日本史』河合敦

教科書の記載というか、授業の内容による教育は、とても強力です。 なぜなら、若くてほとんど白紙の状態に刷り込まれる情報だからです。 そしてもしも教科書以外でその情報に触れないのだとしたら、その人にとってはそれが唯一無二の事実になるであろうこと…

メモの魔

今週のお題「メモ」 〜魔、という言い方があります。 掃除ばかりする人は、掃除魔。 サボってばかりだと、サボり魔。 悪いことばかりするのは、悪魔です。 さて、私はメモ魔と言うほどではありませんが、メモをしばしば取ります。 そして、何かの折に見返す…

『半グレ』

半グレという用語が一時期かなり使われていました。 現在はルフィーこと、麦わらの一味でしょうか。 アニメの方は海賊ながらヒーローですけど、現実世界の一味は、自ら手を下さずに強盗殺人を何件もやってのける、決して許されない人たちです。 そして一連の…

『売春島 渡鹿野島ルポ』高木瑞穂

『カバチタレ』という法律マンガで、ろくでなしの彼に売り飛ばされる女性の話が出て来たことがあります。 借金の肩代わりをさせられ、孤島の売春宿に住み込みで働かされる。 まさか今の日本に、本当に、そんな所があるのかと、ひどく衝撃を受けました。 本書…

『悪の処世術』佐藤優

出世は競争です。 年功序列の社会でなければ、何らかの理由で上に行く人とそうで無い人とが出てきます。 その企業や団体や社会によっては、出世をすると莫大な有形無形の利益を得られます。 そうなると、ある人はどんな方法を使っても出世をしようと試みるで…

『韓国が漢字を復活できない理由』豊田有恒

サッカーで韓国チームを紹介する時に、以前は漢字で名前が出ていました。 しかし現在では、カタカナ表記の方が多いように感じます。 韓国内ではハングル文字を使っていて、漢字は使われないのだそうです。 本書では、そんな韓国の事情や、タイトル通り漢字を…

『闇の中に光を見いだす』清水康之 湯浅誠

自殺がとにかく多い。 近年の日本では、本当に自殺者がたくさんいます。 本書では、そうなりやすい現代日本社会の問題点や、追い詰められている人への考え方などを、とても温かな目線で語っています。 いじめ問題と似ている気がしました。 自殺する人は悪く…

『ダメ人間』西野亮廣

今でこそ大多数の人から支持され、かなりの成功者とも言われる著者。 しかしそれまでには、売れなくなった芸人、変なことをしている人、と揶揄されるようなこともありました。 やはり私たちの根底にあるのは、誰かの役に立ちたい、ということなのだと思わさ…

『100分de名著 君主論』マキャベリ 島田雅彦

君主論には裏表あり、読み方により全く異なる顔が見える。 これは程度の違いはあるが、様々な本にも言えること。 自由や民主主義は勝ちとってこそ根付やすい。 君主がいるのなら、せめてまともな独裁者でいてもらう マキャべリの思想の根底は共和国が理想。 …

『ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた』斉藤幸平

『人新生の資本論』の著者である学者の斎藤幸平氏の著書です。 ただ研究室で考えるだけでなく、フィールドでワークした方が研究者として良い。 そんなアドバイスを素直に受け入れる著者。 それだけでも中々出来ることではありません。 しかし著者は、通常取…

『箱舟はいっぱい』藤子不二雄

もしも地球が滅亡するとしたら? 核戦争が起きたら? 政府の高官や要人が生き延びられるように、シェルターや宇宙船が手配されていると、まことしやかに囁かれることがあります。 あり得ないような、あり得るような。 本書はそんな空想が膨らまされた短編集…

『おたからサザエさん6』長谷川町子

やはりここへ帰るのですよね。 日曜の夕方と言えばサザエさん。 これは日本人なら、どの世代でも通じるアニメと言えるでしょう。 実に昭和の早い時期から新聞に連載されていた、由緒正しいマンガなのです。 本書はその中でも選び抜かれたお宝を収録した、第…

『100分de名著 ナショナリズム』

国家、国民、民族を大切に思うナショナリズムについて、ある距離を置いて考察を深めよう。 そのためには、自国の外側に身を置くと良い。 「私たち」の範囲をなるべく広がるとよい ナショナリズム自体は悪いことでは無いと思っていました。 しかし本書でのナ…