愛すべき本たちの備忘録。たまにかたい本も。

様々な書評です。参考にして頂けると幸いです。

『宗教の本性』佐々木閑

考え方やイデオロギーは宗教である。

かつてこの世に宗教は無い、と言った人がいたことを思い出した。

この二つの意見の本質は同じだろう。

形や物質として存在していないが、それは存在している。

確かに存在する、という言い方は、適切では無いのかも知れない。

なぜなら、無いと言えば無いのだから。

著者は仏教の僧侶。

仏教は物事の本質を理解して、それによりあらゆるものへの執着を無くして、平穏な心境による幸福を目指すものである。

何が起きても動じないはずだったが、自身の父の死に際して、やはり動揺してしまう。

かつてブッダも近しい弟子の死に際して、とても悲しんだという。

しかし、それこそ暖かい人間では無いか、とも思う。